エクセルギー損失を最小化したプロセスの設計と運転の基礎研究

苷蔗 寂樹
(東京大学生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター 特任准教授)

2015年3月24日火曜日

クアラルンプールにて…

久しぶりの更新になります。

現在、マレーシアのクアラルンプールにおります。
すでに滞在して1週間が経ちました。
何をしているのかというと・・・
ここに載せて良いのかわからず(マレーシアの手続きが非常に遅いため)、とりあえず掲載していなかったことなのですが、マレーシア日本国際工科院の短期派遣の客員准教授に採用され、今年より講義を担当することになりました。
そのための準備と研究の打ち合わせで来ております。
もちろん、客員ですので、1年間に1か月程度のみの滞在になります。
本務はこれまで通り、東大です。

マレーシア日本国際工科院を調べると、まず出てくるのは外務省のホームページです。
このページに出ているようにコンソーシアム大学に東大は含まれておりません。
それではなぜ私がここにいるのかというと、シンガポール国立大学でPhDを取得しましたので、東南アジアの大学のお手伝いができないかなと考えていた時に、この短期派遣教員の募集をしり、応募した結果、採用となりました。また、奇遇なことに科目がまさに私の専門分野とかぶっていました。

また、マレーシアの研究者とは以前から仲良くさせてもらっており、私が受け入れ研究者となり、昨年の12月から今年の1月まで(1か月間)ノッティンガム大学、マレーシアキャンパスの Hon Loong Lam先生が日本学術振興会の短期招へい研究者として東大に滞在されていました。
ちなみに、先週、クアラルンプールにてLam先生にはお会いしました。

これを機会に、世界中にて研究活動ができればと思っています。


さて、昨日、私の第二の祖国???シンガポール建国の父、李光耀(リークアンユー)氏が亡くなりました。隣国のマレーシアでもこのニュースがたくさん流れております。
PAPによる事実上の一党独裁政権を作り、現首相は息子の李顯龍(リーシェンロン)氏で、世襲制の国家を作ったと言われていますが、本当に優れた政治家でした。
私もシンガポールに行くまで、詳しくなかったのですがリーダーシップに非常に優れており、シンガポールの国民からも本当に人気は高かったです。
シンガポールが貧乏な国から世界的な経済大国にまで発展したのは、まさに李光耀氏の力だと思います。同時にシンガポール国立大学をはじめ、シンガポールの教育発展にも大きく貢献されました。
ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。

2015年2月9日月曜日

宣伝???  講演会の情報です。

第14回コプロワークショップ (2015年2月20日開催)
エクセルギー再生およびコプロダクションによる革新的省エネルギーと次世代産業基盤の構築:
革新的高効率発電に向けて


主催: 東京大学 エネルギー工学連携研究センター (CEE)
協賛: 東京大学 エネルギー・資源フロンティアセンター (FRCER)
     東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター (APET)
     化学工学会エネルギー部会、日本エネルギー学会、日本機械学会、日本化学会、
     エネルギー・資源学会、日本鉄鋼協会

日時: 2015年2月20日(金)13:00~18:00 (受付開始 12:30)
場所: 東京大学生産技術研究所 コンベンションホール(An棟 2階)

趣旨:
 再生可能エネルギー、未利用エネルギーの導入・利用促進とともに省エネルギーの重要性が認識されつつある。しかも、10~20%程度の省エネではなく、2050年でエネルギー消費を半減、2100年で1/10 までの削減が求められている。本ワークショップでは、これまで従来のエネルギー有効利用の原理である燃焼・加熱、カスケーディング利用に代わるエネルギー利用原理として、劣質化したエネルギーを再生させ循環利用する「エクセルギー再生」を提案し、熱エネルギー利用において、従来は燃料を燃焼させて熱を発生させそれで加熱していたのに対して、一切加熱することなく熱を完全循環利用する(自己熱再生)ことによって、従来技術に比べてエネルギー消費を1/5~1/20と革命的に削減することが出来ることを示してきた。自己熱再生技術は、蒸留、ガス分離、濃縮、乾燥など、全ての熱的プロセスに適用することが可能であり、加熱炉・ボイラーをコンプレッサーと熱交換器で置き換え、産業基盤、物質生産とエネルギー生産のあり方を根底から変革する可能性を秘めている。人類のエネルギー消費を1/10 にできる科学原理を見いだしたと言える。
 エネルギーの安定供給とともに地球環境問題への対応を図っていくためには、石炭をクリーンにかつ高効率に利用することができるIGCC/IGFC 技術が欠かせないものとなりつつある。今回のコプロワークショップでは、クリーンで高効率な発電技術である石炭ガス化複合サイクル発電技術のエクセルギー再生・自己熱再生技術を適用した高効率発電技術について議論する。




参加費: ワークショップのみご参加の方は無料 (要事前登録)



を開催します。ご興味あるかたは、是非参加してください。ちなみに、私も二人目の登壇者です。


2015年1月29日木曜日

日本国際賞受賞者決定!!

非常に長らく更新しておりませんでした。




色々書きたいことはあったのですが・・・この部分に関しての更新はもう少しお時間をください。




さて、日本国際賞の受賞者が本日発表されました。


受賞された三人の皆様、大変おめでとうございます。




今年は資源、エネルギー、社会基盤分野ということで、エネルギーの研究をおこなっている私としてはエネルギー分野の方が受賞されるのかと思っておりましたが・・・


とはいえ、受賞された高橋先生の経歴を見ますと、なんと東京大学の第二工学部卒業とのことです。第二工学部は私の所属する生産技術研究所の前身であり、非常にうれしい限りです。




















どうでも良いことですが、最近大学に来られる企業の若手の方が、私より年下の方が多くなっていることに気付きました・・・

2014年8月4日月曜日

受賞講演、招待講演などなど・・・

化学工学会 第46回秋季大会(九州大学伊都キャンパス)にて
次の二つの講演を行います。
優秀論文賞と書いてありますが、受賞したのは、Journal of Chemical Engineering Japan, Outstanding Award of 2013です。


[優秀論文賞]
シンポジウム <持続可能な社会を支えるエネルギーの転換・貯蔵・利用技術に関する最新の動向>
不可逆性とエクセルギーの観点からの自己熱再生熱プロセスの評価

[招待講演] 
シンポジウム <省エネルギー蒸留プロセスを支える要素技術>
エクセルギーに基づく省エネルギー分離プロセスの設計

ご興味ある方は是非参加してくださいね。
国際科学技術財団様よりご支援いただいた研究内容に両方とも関連しております。


という研究者らしい宣伝をいれてみました。


さて、長いことご無沙汰していたので、少し近況報告です。
暑い日も続く中、研究活動を行っております。
研究者にとって夏から冬までというのは学会シーズンになり、実は一番忙しいシーズンになります。
私にとっての、今年の学会シーズンの幕開けは第23回日本エネルギー学会大会となりました。7月19日から九州大学(箱崎キャンパス)にて開催されました。
今年、新しいエネルギー基本計画が提案され、エネルギーへの関心がまた一段と高まっているように思います。そういう意味では今回の大会はその直後の開催という意味もあり、重要な大会だったのではないでしょうか?

その次の週は学会ではなくある企業の工場を見学させていただきました。現在実施しているプロジェクトの関係で見学をお願いしました。天気が良すぎて非常に暑かったのですが、気になっていた点がかなりすっきりしました。やっぱり、現場を見てこそ、研究がはかどるというものなんだなと思いました。とはいえ、プラントは複雑なのと同時に、先人の知恵に満たされているので、新しい要素というのは難しい…がんばります。

2014年6月9日月曜日

スカイツリー、キャンパス公開とクアラルンプール出張

ご無沙汰しております。


突然ですが、みなさんは東京スカイツリーと言われると、何を思われますか???



634mの自立式電波塔として世界一の高さを誇るわけですが、同時に地域冷暖房施設としても注目されていることをご存知でしょうか???

5月28日に日本エネルギー学会の部会のセミナーと見学会で、その地域冷暖房施設を見学してきました。蓄熱用の大水槽が設置されています。この大水槽の中をのぞくことはできませんが、ヒートポンプ設備など、なかなか面白い体験でした。

この施設は運営されている東武エネルギーマネージメント様によると一般の方でも見学を受け入れてくださるようです。ご興味のある方は、直接見学申し込みをお願いいたします。

電波塔の下にも色々と秘密があることがわかりました。エネルギーって奥が深いですね。



話は変わって、案内を出しましたが、キャンパス公開が先週末に行われました。その直前に…クアラルンプールに会議のため出張で行っておりました。このクアラルンプール出張、なんと現地1泊、機中1泊の2泊3日という弾丸ツアーです。

クアラルンプールのいまや象徴ともいえるペトロナスツインタワーの真下のクアラルンプールコンベンションセンター(KLCC)まで本当に弾丸で行き、帰ってきたその日はキャンパス公開という日程でした。そのため、何もしておらず、あまり書くことはないのですが…

さて、皆さんはこのクアラルンプールという都市名がクアラ・ルンプールだとしっておられますでしょうか?よく現地の人は長いのでKLと言います。私もシンガポール留学時にそのことを知りました。



金曜日の朝に成田に到着、飛行機が電気系統のトラブルで1時間程度遅れたのですが、無事到着し、すぐさま、生産技術研究所へ…少し眠いながらもキャンパス公開1日目に参加いたしました。

そのときに、今年は「やさしい科学技術セミナー」の開催はないのかという質問がありました。ある中学・高等学校からも問い合わせがあったようです。一つ前のブログでも書きましたが、残念ながら今年は開催しておりません。すみません。要望があれば、スケジュール次第になりますが、各学校に赴くこともできます。

2日目は別の研究室の方から、中学生のグループを展示場に連れて行くので、説明してくださいという問い合わせを前日うけていたために、昨年、「やさしい科学技術セミナー」で使用した資料や物をとりだし、準備しました。それらの物を使って説明するとその中で、数人の学生が「すげーーー」といっていました。どうやら気に入ってもらえたみたいで、すごくうれしかったです。

この二日間、あいにくの天気で来場者数は昨年にくらべ大きく減ったようです。でも中学生や高校生の来場者数は増えたようですので、展示する内容を今後はもう少し変更していこうと思っています。

2014年5月11日日曜日

キャンパス公開の告知

今年は私のやさしい科学技術セミナーはありませんが・・・


東京大学生産技術研究所のある駒場リサーチキャンパスのキャンパス公開が6月6日、7日に開催されます。「理科教室」や「未来の科学者のための駒場リサーチキャンパス公開」なんかもあります。


理科や科学に興味がなくても楽しめる内容になっていますので、是非参加してください。


ご家族で来られても楽しめると思いますよ。もちろん、最新の研究内容なども展示されております。


私は、As棟の3階におそらくおります。


もしご興味あればお声がけください。

2014年4月25日金曜日

日本国際賞授賞式と祝宴と少しコメント

4月23日開催の日本国際賞授賞式と祝宴に参加いたしました。


昨年の経験があるだけに、少しは落ち着いていられましたが、やはり実際に参加すると興奮するものですね。今年は天皇、皇后両陛下ともにご臨席され、より一層華やかな授賞式と祝宴になったのではないかと思っています。


しかも、祝宴のときは前の入り口のすぐ近くだったために、両陛下や受賞者との距離に妻も驚いていました。


受賞者の末松博士、アリス博士は本当におめでとうございます。
分野は異なりますが、両博士に少しでも近づけるよう研究をがんばっていきたいと思います。
同時に、財団には、このようなご機会を2度もいただき、本当に感謝しております。


小倉様からいただいた写真・・・(よくこんな写真とってましたね)



ところで、同時に、今年度の研究助成者も発表されていますね。その一人の京都大学の藤原幸一先生は、私の学部生のときの研究室(プロセスシステム工学研究室)の後輩です。現在は、研究分野は異なりますが、藤原先生は、私の恩師の一人である加納先生が化学工学研究科から情報学研究科に教授として移られたときに、京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻ヒューマンシステム論分野の助教となられました。


実は、国際科学技術財団の研究助成制度があることを藤原先生に教えたのは私です。藤原先生の現在の研究分野(研究内容は詳しくは知りませんが・・・)なら今年度の助成分野に応募できるのではないかとお伝えしたのですが、祝宴の終わった直後に藤原先生に出くわし、採択されたという報告を受け本当にびっくりしております。


さすが、藤原先生です。


しかし、昨年、弓削先生に20年ぶりぐらいにお会いしたり、本当に不思議な縁ですね。